実行力

あとは,どの政党に実行能力があるか,ということだ。マニフェスト云々と言うことだと民主党にも自民党より良い部分がある。しかし,それを実際に実現することができるのか,というと民主党は非常に不安がある。まず党内が一つにまとまっていない,まとまる可能性もあまりない風だ,ということだ。元々細川政権以後の乱立した政党の最終的な受け皿的な存在である民主党であるから,右から左からいろんな思想の人が集まっている。さらにリーダーをはれる人が何人もいるが,それぞれ違った思想の持ち主で,それぞれの場面には対応できるかもしれないがたいていの人は一度代表になっていてしかも失敗している面々(小沢氏はこれまでさんざん失敗してきているし何より一般人には影の支配者的な悪役イメージがたっぷり染みついている)ばかりで,若返りしようにもこれらの老害でなかなかうまくいかない。
今回の大敗で民主党がどうなるか興味があるが,どちらにしても今日までの民主党自民党以上の実行力がない,と見られても仕方ないと思う。これまで民主党が力をつけてきたのは改革の党だ,というイメージ・期待感があったからで,今回はその強みがないのだから。他の野党にしても,共産党のような巨大政党の矛盾やひずみに目を向けさせるだけが存在価値のような党は必要だが,社民党のように存在価値がまったく見いだせない党もあるわけで(かつては民主党の位置にあって私も土井さんは応援していたのだけれど,辻元氏を入れた時点でこの党の没落は運命づけられたのだろうなあ)。国民新党やチーム日本みたいなクズ,存在自体悪,というのもあるし。
まあ,今回は小泉氏の姿勢が評価された,っていうことだろう。